除雪不要!雪を上から溶かす、遠赤外線照射型融雪機のメリットとは

遠赤外線融雪 工場シャッター前

11月に入り、北海道などの北国では雪の季節がやってきました。

雪の多い地域において、冬の積雪は日常生活においても、業務効率の面においても頭を悩ませる大きな要因の一つ。「どうにかして除雪作業を効率化することはできないか・・」と考えている方も多いのではないでしょうか。

本記事では近年注目を集めている、人の手による除雪が不要な「遠赤外線照射型融雪機」の仕組みや導入のメリットについて詳しく解説させていただきます。

目次

積雪が業務に与えるリスク

積雪に潜むリスク

転倒・ケガのリスク

積雪により路面が滑りやすくなるため、転倒やケガのリスクが通常時より高まります。

統計によると労災で約3割を占めるのが転倒事故で、特に冬に多く発生することがわかっています。
転倒災害による休業期間は、約6割が1か月以上。高年齢者ほどリスクは増加し、55歳以上では約3倍となっています。

出典:平成 31 年/令和元年労働災害発生状況の分析(厚生労働省)より

業務効率低下のリスク

積雪による除雪作業、圧雪や凍結により人手が取られることは業務効率が低下につながります。

特に製造業や流通、小売業において、雪による物流効率の低下は、生産性に大きく影響します。また、出入口に散布した融雪剤の清掃などにも時間が取られます。

コスト増加のリスク

一般的な積雪対策であるロ―ドヒーティングなどの埋設型融雪は、設置や故障の際には路盤工事が必要となり、時間とコストがかかります。

また、昨今の燃料費の高騰の影響でランニングコストがかかり、経費圧迫が懸念されます。

遠赤外線照射型融雪機とは?

従来の積雪対策は、人の手による雪かき作業や除雪機、ロードヒーティングなどが一般的でした。
しかし、昨今の少子高齢化や労働力不足の影響により、除雪に人出やコストを割けない事業者が増加しているのが現状です。

そこで登場したのが、遠赤外線を使用した照射型の融雪機です。

この融雪機は、遠赤外線により雪を上方から溶かすことが可能で、人の手による除雪作業をすることなく除雪ができます。
さらに、上から照射した遠赤外線で、雪が積もったり凍ったりするのを防ぐことも可能です。

遠赤外線融雪のしくみ

遠赤外線は、太陽光と同じように風・気温など設置環境の影響を受けにくい特徴を持っています。

上方から照射した遠赤外線の力で、雪や氷の分子を振動させて熱エネルギーに変えるため、太陽光のように優しく融雪することが可能となっています。

遠赤外線照射型融雪機を導入するメリット

メリット

効率的に融雪が可能

遠赤外線により、無駄なく必要な場所の雪をスポット的に融かすことができます。またロードヒーティングとは異なり、地中を暖めるためのエネルギー消費がないため効率的が融雪が可能。圧雪や凍結しやすい出入口の融雪に最適です。

自動運転により人手が取られない

降雪センサによる24時間自動運転で降雪と同時に点灯するため、雪を積もらせません。必要な時のみのスポット融雪ができるため省エネで、予期せぬ雪に人手を取られることもありません。

手軽かつ低コストで設置ができる

後付けで建物やポールに取付式のため路面工事や配管工事がいらず、冬季間中でも設置ができます。通行の妨げになることなく、ロードヒーティング等と比較すると、手間やコストを抑えて運用が可能です。

遠赤外線照射型融雪機が向いている事例

物流安全対策(工場搬出入口、トラックヤード等)

トラックなど重量車両が出入りする物流拠点では、重量制限があり路面ヒーティングができず、人の手での雪かき作業に頼らざるを得ないケースが多くなっています。

遠赤外線照射型融雪であれば、トラックヤードやトラックスケール、フォークリフトの搬入出経路を無人で融雪することが可能。荷崩れや車両のスリップを防ぎ、作業効率の向上につながります。

設置事例

遠赤外線融雪 工場シャッター前

【製造業:工場シャッター前】

以前は融雪剤の散布を行っていましたが、フォークリフトの荷崩れ防止や従業員の転倒防止などの安全対策のため、遠赤外線照射型融雪機を設置。融雪剤の清掃などの手間もなくなり冬季の業務効率化に役立っています。

遠赤外線融雪 トラックヤード

【製造業:トラックヤード】

製造業にとって冬の物流の効率化と製品管理は非常に重要。製品を出荷するトラックヤードに遠赤外線照射型融雪機を設置したことで、冬の天候に左右されず業務ができるようになりました。

防災・安全対策(店舗入り口、非常階段等)

予期できない突然の積雪で滑りやすくなりがちなエントランスや階段・通路では、転倒によるけがのリスクが常に潜んでいます。

照射型の自動融雪により「積もらせない」積雪対策で、冬季の転倒リスクを根本から取り除くことができます。

設置事例

遠赤外線融雪 店舗エントランス

【小売業:店舗エントランス】

来店するお客様の転倒防止のため設置。安全対策と同時に、除雪作業の省人化、屋外スペースの確保にもなっています。

遠赤外線融雪 大学エントランス階段前

【大学:エントランス階段前】

守衛棟から遠く除雪が大変だったエントランス階段に設置しました。雪が降った日でも上り下りがしやすくなり、転倒防止にも役立っています。

インフラ雪害対策(駐車場、高速道路等)

冬季には雪の影響で、交通事故のリスクなども格段に高まります。駐車場や高速道路、鉄道、工事現場等において、積雪対策は必要不可欠です。

また、山間部にある上下水道施設やダム、送電施設などのインフラ設備融雪でも、遠赤外線照射型融雪機の導入により無人で雪害による混乱を防ぐ対策をとることができます。

設置事例

遠赤外線融雪 自走式駐車場スロープ

【自走式駐車場スロープ】

自走式駐車場の出入り口のスロープ部分に設置。圧雪によりとても滑りやくなる路面も、融雪機の設置後は車の乗り入れがスムーズに。雪によるトラブル軽減に役立ちました。

遠赤外線融雪 駅ホーム階段

【鉄道:駅ホーム階段】

無人駅の外階段は、雪が降ると階段は圧雪と凍結して大変危険な状態でした。除雪巡回にも人手をとられていましたが、融雪機設置後は降雪センサによる自動融雪で、効果的に積雪対策ができるようになりました。

まとめ

積雪する街の様子

冬の積雪には様々な面でリスクが潜んでいます。

少子高齢化による人手不足の影響により、除雪にかかる人件費も年々上昇する中、雪への対策は大きな課題。効率的な積雪対策の取り組みが社会的にも求められています。

遠赤外線照射型融雪機を有効活用することで、コストと労働力を削減しながら積雪対策を効果的に行っていきましょう。

遠赤外線照射型融雪機、融雪の省人化についてのお問い合わせはこちら

遠赤外線融雪 工場シャッター前

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