世界海洋デーは何の日?海洋汚染や海ごみ問題解決に向けて私たちができること

海は私たちの生命を支える重要な存在。
いま、世界中の海において、私たち人類が排出する膨大な量のごみによる深刻な汚染が深刻化しています。

特に大きな懸念とされているのが、海洋プラスチックごみの問題。これらは海洋生態系の破壊、さらには人間の口に入る食物にも悪影響を及ぼしています。こうした問題はもはや遠い場所の出来事ではなく、私たち全員が身近に直面している現実です。

目次

深刻化する海洋プラスチック問題の現状

深刻化する海洋プラスチック問題の現状(イメージ)

海ごみは主にプラスチックごみ(ペットボトル、ビニール袋、漁網など)、金属、ガラス、紙などで構成されます。中でもプラスチックごみが最も多く、全体の約80%を占めると言われています。

2021年の調査では、毎年約800万トンのプラスチックごみが海に流れ込んでいると報告されています。これらは海の中で細かく分解されてマイクロプラスチックとなり、海洋生物を通して人間の体に入る可能性や、人体に健康リスクを引き起こす懸念が指摘されています。

こうした問題を私たち一人一人が直視し、行動を起こしていくために、国連が制定した記念日のひとつが「世界海洋デー」です。

世界海洋デーとは?

世界海洋デー(World Ocean Day)

世界海洋デーは、海洋環境の保護を目的に、1992年のリオ地球サミットで提案され、2008年に正式に国連総会によって6月8日と定められました。この日を通じて、世界中の人々が海洋の重要性を再認識し、保護活動に取り組むことが期待されています。

世界海洋デーには、多くの国や地域で海洋環境保護に関するイベントが開催されます。ビーチクリーン(海岸清掃)活動、教育プログラム、セミナー、展示会などが行われ、世界中の一般市民、教育機関、企業、政府などが協力して海洋保護活動に参加しています。

世界海洋デー 2024年のテーマ

世界海洋デー2024のテーマ「Awaken New Depths」(イメージ)

2024年の世界海洋デーのテーマは「Awaken New Depths(新たな深みを目覚めさせよう)」
海洋保全に対する理解や思いやりを促し、人々と海洋との関係をより良く変えていくために、全人類が行動していくことの必要性を強調しています。

また、国連では海洋問題に取り組むためのイベントが検索できるプラットフォームを設けており、World Ocean Day2024のサイトからは世界海洋デーに関連するイベントの検索や参加が可能となっています。

世界海洋デーに行われた国内外の取組み

世界海洋デーには、国内外で様々な取り組みが行われます。ここでは、2024年の世界海洋デーに実施されたイベントの一例をご紹介します。

・UN World Oceans Day 2024

国連世界海洋デーイベント(イメージ)

アメリカのニューヨークでは6月7日、国連本部にて「UN World Oceans Day(国連世界海洋デー)」が開催されました。イベントは現地からオンラインでも発信され、国連事務総長のグテーレス氏が海洋汚染問題への声明を寄せたほか、政府関係者や、科学者、民間企業経営者、先住民族コミュニティ、著名人などの様々な人物が出席し、深刻化する海洋環境の改善への取組みを世界中の人々へ呼びかけました。

(出典) World Oceans Day event highlights immediate protection measures needed

・海ゴミゼロウィーク2024

海ごみゼロウィーク2024

日本財団と環境省では、「海ごみゼロ」を合言葉に、以下の期間を一斉清掃活動の強化期間としています。

春期間:2024 年5月30 日(木)~ 同年6月9日(日)
秋期間:2024 年9月20 日(金)~ 同年9月29 日(日)

この取り組みにより、日本全体でのごみ清掃活動を推進することで、海ごみ問題への意識の向上や、ごみを出さないための行動を促進することを主な目的としています。30人以上参加する活動を主催した団体には、「海ごみゼロ」オリジナルごみ袋が配布されます。

(出典)日本財団・環境省「海ごみゼロウィーク2024

世界海洋デーに私たちができること

世界海洋デーにできること:海岸清掃活動などのイメージ

世界海洋デーの取組みに決まりはありません。私たちひとりひとりが、海洋汚染の深刻さを理解し、何かしらのアクションを起こしていくことが重要です。まずはできることから始めていきましょう。

ビーチクリーンや清掃活動への参加

地元の海岸清掃活動や、環境保護団体のボランティアに参加することも効果的です。
ごみを拾うという行動を通して、「これらのごみはどこから来ているのか」「ごみを自然界に出さないためにはどうすべきか」を考えるきっかけにもなります。
大人も子供も一緒に楽しみながら、環境問題について学ぶ良い機会にもなるため、家族や親子での参加もおすすめです。

プラスチックの利用方法を見直す

日常生活でできる小さな行動が、大きな変化にもつながります。一度しか使わない使い捨ての製品など、不必要なプラスチック製品の使用をできるだけ減らし、再利用可能なアイテムを選ぶことから始めましょう。
また、適切な廃棄物処理を心がけることで、海洋ごみの発生を防ぐことができます。

まとめ

海は私たちの生活と切り離せない存在です。世界海洋デーを契機に、私たち一人ひとりができることを考え、行動を起こすことが求められています。

一人一人の小さな一歩が、大きな変化を生みだします。私たちの大切な海を守るために、まずは身近なことから取り組んでいきましょう。

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世界海洋デー(World Ocean Day)

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