【6月5日は環境デー】プラスチックごみを有効活用!世界の面白い取組みをご紹介
6月5日は、世界環境デー(World Environment Day)。
私たちが地球の未来を守るために何ができるかを考える重要な日です。
その中でも、特に注目されているのがプラスチックごみ問題。この問題に対処するためには、プラスチックの再利用とリサイクルが不可欠です。
本記事では、世界環境デーやプラスチックごみ問題について詳しく説明しながら、プラスチック再利用における世界各地で行われているユニークな取り組みを紹介します。
世界環境デーとは?
世界環境デーは、1972年6月5日にストックホルムで開催された「国連人間環境会議」を記念して定められました。以降、毎年この日には世界中で環境問題への意識を高めるためのキャンペーンやイベントが各地で開催されており、人々が環境保護の重要性を再認識する機会となっています。
また日本では平成3年度から、環境省が6月の一ヶ月間を「環境月間」とし、全国で様々な取り組みが行われています。
プラスチックごみ問題の地球環境への影響
環境問題の中でも、特に喫緊な対応が必要とされているのがプラスチックごみ問題。
自然界に流出したプラスチックは分解されるまでに何百年もかかり、その間に自然や生態系への悪影響を及ぼす可能性が問題視されています。
ある調査によると、現在リサイクルされているプラスチックは約9%程度に過ぎず、現状のペースでは、2050年までに120億トン以上のプラスチックが埋立てや自然投棄されるとも言われています。
この問題を解決するためには、私たち一人ひとりがプラスチックごみを減らし、リサイクルと再利用について考える必要があります。
(出典)環境省 プラスチック・スマート「プラスチックを取り巻く国内外の状況」
プラスチックごみ問題対策:世界のユニークな取組み
そんなプラスチックごみ問題に対処するため、世界ではいくつかのユニークな取り組みが行われています。ここでは、その中でも特に注目すべき3つのプロジェクトを紹介します。
リサイクルプラで建設された道路「プラスチックロード」
オランダのスヴォレ市では、リサイクルプラスチックで作られた世界初の自転車道路(プラスチックロード)が作られました。
このプラスチックロードは全長約30mの道路で、建設には約21万8千個のプラスチックカップと50万個のペットボトルのフタが使用されています。
プラスチック道路は、従来のアスファルト道路よりも耐久性が高く、メンテナンスの手間も減少させるというメリットがあり、今後は100%リサイクルプラスチックを使用することを最終目標に、実用化に向けた取組みが進められています。
(出典)The Guardian 「Crazy paving: Rotterdam to consider trialling plastic roads」
プラごみ釣り大会!?「プラスチック・フィッシング・トーナメント」
プラスチック・フィッシング・トーナメントは、メキシコの大手ビール会社・コロナによって主催された、海洋プラスチックごみを収集するためのユニークなイベント。
参加者は主に地元の漁師たち。釣りの大会形式で行われ、プラスチックごみを釣った量でポイントを競います。
大会は中国、ブラジル、メキシコ、イスラエル、コロンビア、南アフリカの6か国で開催され、合計で約20トン以上のプラスチックごみが釣り上げられました。
獲得量に応じて賞金を出すことで、プラごみの被害者である漁師たちを支援しながら、海ごみ削減にも貢献するという画期的な取り組みとして、世界の注目を集めました。コロナ社によると、集まったごみの多くはリサイクルに回され、新しいプラスチック製品や漁具、建設用具などに使用されるとのことです。
(出典) Corona 「Plastic Fishing Tournament」
ごみ拾いが貧困を救う、「プラスチック・エクスチェンジ」プログラム
インドネシアのバリ島では、コロナ禍で仕事を失って貧困に陥った住民を支援するため、「プラスチック・エクスチェンジ」プログラムが実施されました。
これは住民がプラスチックごみを拾い集めることで、米などの食料品と交換することができる物々交換システムです。収集されたプラスチックごみは、工場によって買い取られ、適切なリサイクルに回されます。
ごみ拾いを単なるボランティアにとどめるのではなく、貧困とプラスチック削減という2つの問題に同時に貢献することで、新たな循環型経済の実現を目指しています。
プラスチックごみの有効活用には様々な方法がある
今回は、プラスチックごみの再利用に関するユニークな取り組みをご紹介しました。
世界中には本当に色んな事を考える人々がいて、人類の知恵による様々な可能性を思わせますね。
プラスチックごみの再利用は、環境保護と持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩です。世界環境デーをきっかけに、ぜひこれらの事例から学び、新しい取組みを考えてみてはいかがでしょうか?
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