冬に起きやすい転倒事故のリスクを解説!積雪災害の有効な防止策とは?

冬の訪れが近づいてくるこの季節。
寒冷地域では、「地面の雪や凍結で転ぶのが怖い・・」と毎年思われている方も多いのではないでしょうか。

転倒事故は、私たちの身近に潜む深刻なリスクとなりえます。個人だけではなく、時には事業活動にも深刻なリスクをもたらすため、転倒への備えは非常に重要な課題です。

今回は、そんな冬の転倒事故のリスクを実際のデータをもとに解説し、事故を未然に防ぐための効果的な対策についてもご紹介します。

目次

転倒事故がもたらす深刻なリスク

転倒事故のリスク

雪や凍結による転倒事故は、雪が多い地域で暮らす方や事業所にとって深刻な問題です。ここでは転倒事故がもたらすリスクを、具体的なデータをもとに解説します。

転倒事故は労働災害の中で一番多い

厚生労働省のデータによると、転倒事故は労働災害の中でもっとも発生件数が多く、その割合は全体の1/4以上を占めています。特に冬の寒冷地では、雪や路面の凍結によって地面が滑りやすくなり、転倒のリスクはさらに高まります。転倒によって怪我を負ってしまうと長期間働けなくなる危険性もあり、労働者にも雇用者側にも大きな損失となります。

(出典)厚生労働省「令和5年 労働災害発生状況

転倒事故は高年齢者のリスクが特に高い

高年齢者は身体強度や運動機能が低下するため、転倒しやすく、事故の重篤度が高まる傾向があります。

厚生労働省の調べによると、年齢別の転倒災害発生状況は50歳以上の割合が6割以上(*1)となっています。高齢者の転倒事故では骨折などの重傷を負いやすく、場合によっては長期間の入院や介護が必要になることもあるため、転倒予防の対策が不可欠となります。

転倒事故による休業のリスク

転倒事故は重篤な災害につながりやすいことでも知られており、厚生労働省のデータによると、転倒災害による休業期間の約6割が1ヶ月以上(*1)となっています。長期間の治療やリハビリを要すると、事業活動に影響が出るほか、医療費や補償費用が大きな負担となる可能性があります。

*1(出典)厚生労働省「職場における転倒災害を防ぎましょう!~STOP!転倒災害プロジェクト実施中~

冬は転倒事故が全国的に増加する

冬に雪の積もった街

冬季には雪や凍結によって路面が滑りやすくなり、転倒事故が全国的に増加する傾向があります。

普段は問題のない歩道や階段が一転して危険な場所に変わり、歩行時に足を滑らせて転倒するリスクが高まります。これは雪が多い地域だけでなく、降雪の少ない地域でも発生し、思いがけない事故につながりかねません。

冬の転倒事故の実態とデータ

札幌市転倒災害発生状況

厚生労働省の調査によると、北海道では毎年12月~3月の期間は転倒事故の発生が約2倍以上になることが分かっています。死亡事故等の重篤な災害も発生していることから、冬の転倒対策は軽視できない重要な問題となっています。

(出典)厚生労働省 北海道労働局「北海道冬季ゼロ災運動 ~冬季特有の労働災害を防止しよう~

冬に転倒事故が起きやすい場所とは

歩道や駐車場、施設の入口など人がよく行き交う場所は、特に転倒事故が発生しやすくなっています。また、階段・スロープといった高低差のある場所での発生も多く報告されています。

こうした場所では転倒防止のためにこまめな除雪や凍結対策が不可欠であり、事業者にとっても来訪者や従業員の安全を確保するための対応が不可欠です。

冬の雪による転倒事故を防止するには

冬の雪による転倒事故を防止するには

雪や路面の凍結による転倒事故を防ぐためには、事前のチェックや装備、効果的な融雪システムの導入が重要です。ここでは、安全対策として取り入れたい具体的な方法についてご紹介します。

転倒しやすい場所を事前にチェック・見える化する

転倒事故を防ぐためには、滑りやすい場所を把握しておくことが大切です。駐車場や出入り口、階段、スロープなど、特に積雪や凍結が進みやすい場所を日々確認し、危険箇所に注意喚起の標識を設置するなど、転倒リスクを「見える化」することで、通行者に注意を促せます。定期的なチェックで、危険なエリアに早めの対策が打てるようになります。

転倒防止のための装備・設備を整える

個人単位の対策としては、滑りにくい靴や靴底に装着する滑り止めを使用することで、歩行時の安全性が高まります。事業所などでは、従業員や来訪者に滑りにくい靴の着用を促すとともに、必要に応じて手すりやマットなどの滑り防止設備を設置することや、路面の凍結を防ぐための融雪システムの導入も効果的です。こうした備えを整えることで、施設や敷地内での転倒リスクを低減できる可能性があります。

転倒事故防止に効果的な「遠赤外線融雪システム」とは?

転倒の原因となりやすい路面の雪や路面の凍結そのものを防ぐことで、転倒リスクを減らすことが期待できます。

特に近年注目を集めているのが、遠赤外線照射型の融雪システムです。このシステムは、上から遠赤外線を照射することで路面を温め、雪を速やかに溶かします。除雪作業の負担も軽減できるため、冬季の安全性を確保するうえで大いに役立ちます。

遠赤外線融雪システム解けルモ(TOKERUMO)

  設備導入のための補助金制度

転倒事故防止に役立つ設備の導入には、「エイジフレンドリー補助金」を活用する方法もあります。これは、高齢者の安全対策や労働環境の改善を目的とした補助金で、融雪設備の導入費用を一部補助してもらえる制度です。特に高齢者の多い職場や地域では、転倒リスクの軽減に直結するため、ぜひ活用を検討してみてください。

(参考)厚生労働省「「令和6年度エイジフレンドリー補助金のご案内」

冬季の転倒事故予防対策は万全に!

Elcomの遠赤外線式照射型融雪機tokerumo(解けルモ)

冬の転倒事故は個人や事業所にとって大きなリスクですが、適切な設備の導入など事前の対策により事故発生を未然に防ぐことも可能です。

安心で快適な冬を過ごすために、ぜひこれらの防止策を検討してみてはいかがでしょうか。

遠赤外線融雪システム 「TOKERUMO(解けルモ)」 とは?

解けルモは遠赤外線方式を採用した照射型融雪システム。上方から照射した遠赤外線で太陽光のようにやさしく融雪。スポット融雪だから、クリーンでエコな融雪システムです。

製品詳細・カタログは以下のページからご覧いただけます。また、お見積はエルコム公式サイトよりぜひお問合せください。

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