スマートな「ごみ箱」がリサイクルを変える。世界のユニークな事例をご紹介
近年、リサイクルやごみの分別を支援する「スマートごみ箱」が各国で登場しており、さまざまな形で環境保護の取組みに貢献しています。
本記事では、日本と世界のユニークなごみ箱の事例を紹介しながら、それらがどのようにしてリサイクル率向上や社会問題解決に役立っているのかを詳しく解説します。ごみ箱の進化がもたらす未来の可能性に、ぜひ注目してみてください。
ごみ箱の進化とリサイクルにおける役割
ごみ箱は、かつては単なる「ごみを入れる箱」として認識されていましたが、今では環境問題や社会課題解決の重要なツールとしても注目されています。
従来のごみ箱は分別が不十分であったり、処理に手間がかかることが多いことから、近年ではそれらの課題をAI技術やIoTで解決するスマートごみ箱が登場しています。ただ捨てるだけでなく、リサイクルやごみ処理を効率化し、環境負荷の低減や働き手不足解決の糸口となることが期待されているのです。
世界と日本における「スマートごみ箱」の事例
ポーランド:自動分別ごみ箱「Bin-e」
ポーランドで開発された「Bin-e」は、AIを活用した自動分別ごみ箱です。
利用者がごみを投入すると、内蔵されたセンサーとカメラがごみの種類を判別し、適切なカテゴリーに自動で分別します。また、満杯になると自動的に回収業者に通知が送られる仕組みも備えており、廃棄物の管理を効率的に行うことができます。
ポーランドでは、オフィスや公共施設での導入が進んでおり、今後は他国への展開も期待されています。
(出典)Bin-e社公式サイト
中国:ごみ捨てでお金がもらえる!?スマートゴミ箱
中国では、リサイクルを促進するためのスマートゴミ箱が各地に導入されています。
利用者がリサイクル可能なごみを適切に分別して捨てると現金と交換できるため、利用者のリサイクル意識を高める強力なインセンティブとなっています。
中国の都市部では、このスマートゴミ箱が多数設置されており、家庭やビジネスの廃棄物管理に大きく貢献しています。ごみを捨てるという日常的な行為が、社会全体のリサイクル促進につながるこの仕組みは、今後他国にも波及する可能性が高いでしょう。
(出典)国立研究開発法人 化学技術振興機構「ゴミ捨てて現金をゲットできるスマートゴミ分別・回収装置が上海に」
ドイツ:リサイクル専用のボトル返却機「Pfandautomat」
ドイツはリサイクル先進国として知られており、その中でも特に注目されるのが「Pfandautomat」と呼ばれるリサイクル用のボトル返却機です。
このシステムは、空のペットボトルや缶を返却すると、リサイクルデポジットとして小額の現金がもらえる仕組みです。消費者は飲料を購入する際にリサイクルデポジットを支払い、使用後に容器を返却することで、そのデポジットを回収できます。
現在ドイツではスーパーや駅など多くの公共の場所に設置されており、環境負荷の低減に寄与しています。
(出典)All About Berlin「The Pfand system: how to return bottles in Germany」
日本: IoT・AI機能付き自動圧縮ごみ箱「Reebo」
日本でも、環境問題や社会課題解決に向けたごみ箱が登場しています。
IoTおよびAI機能を搭載した自動圧縮ごみ箱「Reebo(リーボ)」は、IoT機能によりごみ箱の使用状況や満杯になるタイミングをリアルタイムで監視でき、管理者は効率的な収集計画を立てることが可能です。AI機能を活用した人流解析や、利用者に合わせた広告配信機能も兼ね備えており、これまでにない新しいごみ箱として期待されています。
Reeboは現在、日本財団主催・北海道コンサドーレ札幌協力のもと実施される海洋ごみ対策プロジェクト「海の美サンガプロジェクト」において、ペットボトルごみ分別・回収用のリサイクルボックスとして採用されており、今後はオフィスビルや商業施設などでの導入計画が進められています。
(参考リンク)
・HBC北海道放送「海の美サンガプロジェクト」
・PR Times プレスリリース「海洋プラ問題に取り組むエルコム、IoT・AI機能付き自動圧縮ごみ箱「Reebo」を札幌・すすきのに初設置」
環境問題解決に貢献するごみ箱の導入メリット
環境問題に取り組む上で、スマートごみ箱の導入は有効な選択肢の一つです。ごみのリサイクル率を高め、環境保護に貢献することができるほか、廃棄物管理の効率化が進むことで、コスト削減という経済的なメリットも享受できます。
AIやIoT機能を備えたスマートごみ箱であれば、環境負荷を低減するだけでなく、ごみ収集の頻度を減らせるため、運搬や処理にかかる費用を抑えることも可能になります。
最後に
今回は、リサイクル促進・社会課題解決の取組みとして注目を集める「スマートごみ箱」についてご紹介しました。
このような新しいアプローチを通じて、ごみ箱は単なるごみ処理の一環ではなく、持続可能な社会の実現に向けた重要なツールとなる可能性を秘めています。
こうしたソリューションの導入は、企業や自治体にとっても環境課題解決への取組みの一歩にもなります。ぜひこれらの事例から学び、新しいアクションを起こしてみてはいかがでしょうか?
Reebo(リーボ)は、次世代型のスマート圧縮ごみ箱です。
自動圧縮により従来の約4倍のごみを収納でき、IoT監視機能付きでごみ箱内の保有量を遠隔で確認することが可能です。回収が必要になるとお知らせメールが届くため、何度も確認や回収に行く必要がなく、清掃作業の効率化と省人化が実現できます。
また、AI識別機能も搭載しており、人流解析により蓄積したデータをもとに、ユーザーに最適な情報をモニターで配信。消費者がごみ箱にごみを捨てたくなるような付加価値の発信を行うことができる、これまでにない全く新しい発想のリサイクルボックスです。
▼Reebo製品詳細はこちらよりご覧いただけます。