観光地が抱えるごみ問題と人手不足の現状。IoTスマートごみ箱による対策とは
観光地や商業施設で深刻化するごみ問題と人手不足。
増加するインバウンド需要に対応しながら、美しい景観や衛生環境を維持するために、新しい解決策が求められています。
本記事では、観光地が抱えるごみ問題について実際のデータをもとに紐解きながら、これらの課題解決に向けた新しいソリューションについて詳しく解説します。
観光地が抱えるごみ問題とは?
観光地におけるインバウンド需要の増大
日本を訪れる外国人観光客数は年々増加し、観光地のインバウンド需要が増え続けています。
日本政府観光局(JNTO)の最新データによると、2024年10月の訪日外客数は3,312,000人で、過去最高記録を更新しています。
これに伴い、観光客が多い都市部や観光地ではゴミが増加傾向にあり、従来のゴミ管理方法では対応が追いつかない等の問題が起きています。
(出展)日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数(2024 年 10 月推計値)」
ごみ箱不足問題が各地で深刻化
観光庁のアンケート調査(*1)によると、訪日外国人が旅行中に困ったことは『ごみ箱の少なさ』との回答が最も多い30.1%となっています。
観光地ではごみ箱の数や容量が不足しているため、多くの観光客がごみを適切に捨てられず、ポイ捨てが増加する傾向にあります。これにより、景観が損なわれるだけでなく、ごみが自然環境に流出することで環境汚染につながる懸念も指摘されています。
ごみ箱不足の代表的な場所
同調査によると、訪日外国人がごみ捨てに困った代表的な場所として「観光スポット」「鉄道駅・バスターミナル」「小売店」「ショッピングセンター」などが挙げられています。
日本では諸外国と比較して、飲食物の包装や使い捨て容器等の使用が多いことから、ごみ箱が足りないことは観光客にとって大きな問題となっているようです。
*1(出典)国土交通省観光庁「令和5年度「訪日外国人旅行者の受入環境整備に 関するアンケート」調査結果」
観光地や商業施設におけるごみ管理の課題
人手不足によるごみ回収の限界
従来のごみ管理では、清掃スタッフが決められたスケジュールに従い、各ごみ箱を巡回して回収する方法が一般的です。しかし人で混雑する観光地や商業施設では、ごみが溢れるタイミングを予測することが難しく、溢れたごみが周辺に散乱する等の状況が発生してしまいます。一方で、閑散期にはごみ箱がほとんど使用されないにもかかわらず回収に人手が割かれ、無駄なコストが発生するケースも少なくありません。
ごみ溢れによる景観と衛生面の問題
ごみ箱からごみが溢れてしまうと、景観の悪化につながります。特に観光地では、美しい風景や歴史的な街並みがごみによって損なわれ、観光客の満足度が低下する可能性があります。また、悪臭や害虫等、衛生環境の悪化を引き起こすことから、観光地や施設のイメージダウンにもつながります。
自然環境への流出による汚染・海ごみ問題
観光地で溢れたごみが適切に回収されずに放置されると、風や雨により自然環境へと流され、最終的に川や海にたどり着きます。実際に、海洋ごみの8割は街から発生していると言われており、これらのごみは海洋の生態系に深刻な影響を与えています。
海ごみ問題を解決するには、まず街のごみを適切に回収し、自然環境への流出を食い止めることが必要不可欠なのです。
IoTスマート圧縮ゴミ箱Reebo(リーボ)とは?
このような人手不足やコスト増大といった課題を抱える中、ごみ問題を解決するためにはどうすればよいのでしょうか。
そのためには従来の方法を見直し、IoT技術等のテクノロジーを活用した新しいアプローチが必要です。
これらの課題を解決するために開発されたのが、IoTスマート圧縮ゴミ箱Reebo(リーボ)です。
Reeboは、ごみを自動圧縮してより多く収納できるだけではなく、IoT技術等の活用により、観光地や商業施設におけるごみ課題の解決をめざしています。
圧縮機能:人件費・運搬コストの削減
Reeboは、投入されたゴミを自動的に圧縮し、通常のゴミ箱と比べて約4倍のごみを収納できます。
特に人手不足が課題となっている観光地や商業施設では、回収頻度を減らせるため、清掃にかかるコストの削減が可能です。また、圧縮によりごみが小さくなることで、処理場へのトラックの運搬回数も減らすことができるため、物流コストの削減にもつながります。
IoT管理機能:ごみ溢れ防止・景観維持
ReeboのIoT機能により、各ごみ箱の状況をリアルタイムで確認することができます。管理者はスマートフォンやPCからごみ箱内の状況を確認でき、いっぱいになる前に通知を受信することができます。
これにより人手の削減だけではなく、ごみ箱が溢れることを防ぎ、景観維持にも役立ちます。
AIモニター機能:情報・広告の配信
Reeboはただのごみ箱ではありません。AI識別モニターにより、見る人に合わせた広告や案内情報を表示することが可能です。この機能を使えば、ごみ箱自体が情報発信や広告のツールになるだけではなく、設置場所の人流解析やデータ化を行うことでマーケティングでの活用も期待できます。
課題解決のために知っておきたい補助金制度
観光地のごみ問題や人手不足等の問題は全国で深刻化しており、各省庁では課題解決に対する支援制度を設けています。ここでは、ごみ問題解消に向け新しいソリューションの導入を検討する際に、事前に知っておきたい補助金制度についてご紹介します。
環境省:「観光地におけるごみのポイ捨て・発生抑制対策等モデル事業(観光庁連携事業)」
環境省では、観光地でのポイ捨て防止やごみの発生抑制を図るため、観光客の行動変容の促進や地域連携による面的な取組を支援する補助金制度の公募を2024年3月~4月の間で公募を行いました。採択された事業者には、1件あたり上限3000万円までの経費が支給されています。
今年度の募集はすでに終了していますが、次年度以降の同事業の継続が期待されています。
(出展)環境省「2024年3月7日 観光地におけるごみのポイ捨て・発生抑制対策等モデル事業(観光庁連携事業)の公募について」
最適なソリューションの導入で、持続可能な運営を
これらのごみ問題に対処するためには、最新技術を積極的に取り入れることも効果的な解決策の一つです。
ごみ管理の効率化と環境改善を両立し、観光地や商業施設の魅力を高めていくために、ぜひIoTスマート圧縮ゴミ箱の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
こうしたソリューションの導入は、企業や自治体にとっても環境課題解決への取組みの一歩にもなります。ぜひこれらの事例から学び、新しいアクションを起こしてみてはいかがでしょうか?
Reebo(リーボ)は、次世代型のスマート圧縮ごみ箱です。
自動圧縮により従来の約4倍のごみを収納でき、IoT監視機能付きでごみ箱内の保有量を遠隔で確認することが可能です。回収が必要になるとお知らせメールが届くため、何度も確認や回収に行く必要がなく、清掃作業の効率化と省人化が実現できます。
また、AI識別機能も搭載しており、人流解析により蓄積したデータをもとに、ユーザーに最適な情報をモニターで配信。消費者がごみ箱にごみを捨てたくなるような付加価値の発信を行うことができる、これまでにない全く新しい発想のリサイクルボックスです。
製品詳細・カタログは以下のページからご覧いただけます。また、お見積はエルコム公式サイトよりぜひお問合せください。