漂着フロートの運搬問題を解決!現場で圧縮できる小型圧縮減容ソリューションの有効性とは?

近年、離島や沿岸地域では「漂着ごみ」の問題が深刻化しています。
特に漁具として使われる 発泡スチロール製のブイやフロート(浮き)は、海岸に大量に漂着し、さらに回収・処理が難しいといった問題が指摘されています。
本記事では、こうした「漂着フロートごみ問題」を掘り下げたうえで、現場で圧縮できる小型省エネ減容ソリューションについてもご紹介します。
離島で深刻化する「漂着フロートごみ」問題
漂着フロートの主な問題点
- 分解する:劣化すると小さな破片となり、マイクロプラスチック化する(= 海洋汚染の原因に)
- かさばる:軽いのに大きさがあるため、袋やコンテナに収まりにくい(= 一度に運べる量が少ない)
- 処理コストがかかる:観光資源や地域イメージに悪影響を与える

発泡スチロール製フロートは、養殖いかだなどで広く利用されていますが、劣化や海への流出による「海洋ごみ化」が深刻な問題となっています。
- フロートは紫外線により劣化すると、海洋に流出した際にマイクロプラスチックとなり、海ごみとして拡散される
- このマイクロプラスチックを、海洋生物が誤って摂取することでの生態系の悪影響が問題となっている
- また、人間が「マイクロプラスチックを含む魚介類」を食べた際の人体への影響も懸念されている
特に日本では、フロートを含むプラスチック製漁具の海への流出量は、年間約1958トンもあると言われており、海ごみ化への対策が急がれています。
<出典>:水産庁「漁業由来の海洋プラスチックごみの現状と対策について」
漂着フロートごみの「運搬・処理問題」

- 発泡スチロール製フロートは、軽いのに大きさがあるため、袋やコンテナに収まりにくい、一度に運べる量が少ない等の問題がある
- 大量に発生したフロートは、個人での処分や処理が難しく、多くのコストと人員を必要とする
- プラスチック製のため、埋め立てても分解されにくく、環境への悪影響が指摘されている
特に離島では、発泡スチロール製フロートを輸送する際には
- 船で本土へ運搬
- さらにトラックで処理施設へ搬送
といった二重・三重の輸送が必要になり、コストも労力も膨れ上がります。
「せっかく集めても、船に積める量が限られて効率が悪い・・」
「処分費用がかさみ、地域予算を圧迫している・・」
こういった課題も実際に指摘されています。
フロート漂着問題は「環境問題」であると同時に、「コスト問題」でもあるのです。
現場での「圧縮処理」が求められる理由

運搬コストを大幅に削減できる
漂着フロートの運搬処理における最大の課題は、「かさばる」こと。
実は、発泡スチロール製フロートの約98%は空気で出来ています。軽いのに大きいため、輸送効率が極端に悪くなるのです。
では、現場で圧縮して容積を1/10以下に小さくできればどうでしょうか?
- 船やトラックに積載できる量が10倍に増える
- 運搬回数が1/10に減り、燃料費や人件費を大幅に減らせる
- 結果的に、自治体や漁協の処理コストを削減できる
「回収したけれど積みきれない」という現場の悩みを、圧縮処理が根本から解決してくれるのです。
作業効率をアップし、環境負荷を軽減できる
圧縮処理を行うことは、運搬効率だけでなく現場作業の負担や環境面でも大きなメリットがあります。
- 作業員の負担を軽減
→ かさばるフロートを何度も運ぶ手間が減る - 環境への配慮
→ 輸送回数減=CO₂排出削減につながる - 地域全体の合意形成が容易
→ 「環境負荷を下げつつコスト削減」という分かりやすい成果がある
つまり圧縮処理は、単なる「処理方法の工夫」にとどまらない、地域全体の持続可能性(サステナビリティ)を高める解決策なのです。
漂着フロートごみ問題解決のソリューション事例
発泡スチロール減容機スチロスとは?

スチロスは、発泡スチロールを最大1/25まで圧縮できる圧縮減容機。
「使う現場ですぐに処理したい」--そんな現場の声から生まれた、小型・省電力設計の今までにない新しいソリューションです。
メリット1:持ち運びやすい小型設計

従来の減容機は、大型で設置場所を選びがちでした。
しかし 「スチロス」 は、離島や漁港といった限られたスペースでも設置・運用が可能な小型設計。
- 漁協や地域の集積所など、小規模な現場にも導入しやすい
- 移動や設置が簡単で、用途に応じた柔軟な活用が可能
「現場に持ち込んでその場で圧縮」という使い方ができるのは、大きな強みです。
メリット2:省エネで経済的に運用可能
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圧縮力が高くても、電力消費が大きければ現場運用は難しくなります。スチロスは 省エネ設計でありながら、しっかりと発泡スチロールを減容可能です。
- 電力コストを抑えて長時間稼働できる
- 維持費を抑えつつ効率的なごみ処理が可能
- 導入後のランニングコストを抑えて活用できる
「導入コスト+ランニングコスト」の両面で負担を軽減できる点が、大きな魅力です。
導入メリットまとめ
漂着フロートごみ問題としてスチロスを導入することで、主に以下のようなメリットが見込めます。
- 運搬コストの削減
- 作業効率アップ
- 環境負荷の軽減
- 地域のごみ処理体制の強化
詳細は公式製品ページからもご覧いただけます。
発泡スチロール減容機スチロスの導入事例
スチロスはすでに、さまざまな現場での導入が進んでいます。
漁協での活用例
広島県漁連では、長年問題視されていたカキ養殖用の漁具(発泡スチロール製のブイやフロート等)の処理を効率化するため、スチロスを始めとしたプラスチック圧縮減容のプラントを導入しました。

漁業者自らが使用済み漁具をペレットやチップにすることで、処理の効率化のみならず、熱エネルギー化も可能な資源に変換。
今後は、これらのペレットやチップを、県内施設のボイラーの燃料やリサイクル原料として提供することを計画しています。

<詳細>
PR TIMESプレスリリース「漁業系プラスチック問題に終止符 広島発・瀬戸内海の資源化プロジェクト開始」
自治体での活用例
瀬戸内4県と日本財団合同の海洋ごみ対策プロジェクト「瀬戸内オーシャンズX」では、漁業系ごみの一斉清掃イベントにてスチロスを導入。
地元民と行政が協力して回収した約1トン近くのゴミを、スチロスで減容し、約1/10以下まで圧縮しました。

通常であれば2トントラック約8台分集あるごみを、スチロスで減容することで、2tトラック1台分まで減らすことができました。
<出典>
日本財団・瀬戸内オーシャンズX「漂着ごみ約1トンを回収 アクセス困難な海岸に漂着したフロートやブイ 減容装置を用いた大型漁業系ごみの一掃作戦を実施しました」
まとめ:漂着フロート問題に現場圧縮という解決策を
漂着フロートごみは、海洋汚染や処理現場でのコスト・労働力の問題など、さまざまな課題を抱えています。
従来の「回収してそのまま運搬する」方式では、離島や沿岸地域の負担は今後も増え続ける一方。
現場での圧縮処理により、これらの問題を一挙に解決できます。

圧縮処理の効果
- 容積を1/10以下に減らし、輸送効率を改善
- 作業負担を軽減し、CO₂排出も削減
- 地域の限られた予算を有効活用
そして、この現場圧縮を実現できるのが、小型省エネ減容ソリューション 「スチロス」 です。
「環境保全 × コスト削減 × 作業効率化」という三つの課題を同時に解決することが可能です。
もし「漂着ごみの処理で悩んでいる」「離島や漁協のコスト負担を軽くしたい」とお考えであれば、ぜひ一度スチロスの導入を検討されてみてはいかがでしょうか。
スチロスは、発泡スチロールを最大1/25まで圧縮できる圧縮減容機。
かさばる発泡スチロールをコンパクトにして、一杯になっていた廃棄物置き場もスッキリと整理可能。収集運搬の回数を削減できるため、輸送コストの大幅削減が叶います!
従来の減容機と比べて電気代が1/4程度なので、ランニングコストも経済的。
再利用が難しい海岸での海ごみや漁具(フロート・ブイ等)の処理などにも活用可能なうえ、圧縮物はリサイクル原料としての再利用もでき、本来捨てられるはずだったごみを資源として活用できます。
製品詳細・カタログは以下のページからご覧いただけます。また、お見積はエルコム公式サイトよりぜひお問合せください。