【2025最新】マイクロプラスチックの人体への影響に驚きの研究結果。私達が取るべき対策とは?

マイクロプラスチック人体への影響2025

日々の暮らしの中で、私たちが気づかぬうちに吸い込み摂取しているもの、それが「マイクロプラスチック」。今や海や大気だけでなく、私たちの血液や脳内にまで到達しているという驚きの研究結果が相次いで発表されています。

これらは人体への影響だけでなく、生態系全体や気候変動にも波及しており、世界中の研究者・政策立案者・企業が対策を急いでいます。

本記事では、最新のニュースや研究をもとに、マイクロプラスチックの現状をわかりやすく解説。さらに、私たち一人ひとりや企業ができる対策についてもご紹介します。

目次

マイクロプラスチックとは?その定義と発生源

街から海へと流出するマイクロプラスチック

マイクロプラスチックとは、5ミリメートル以下の非常に小さなプラスチック片のこと。

プラスチックごみがポイ捨てなどにより街から河川、そして海と流出すると、小さく分解されてマイクロプラスチックとなります。これらは私たちの身近な生活からも発生しており、その影響は今や地球全体に及んでいます。

マイクロプラスチックの人体への影響:世界の研究・ニュース

人体内のマイクロプラスチックが、この8年で約1.5倍に

人体の脳とマイクロプラスチック

2025年2月に「Nature Medicine」で発表されたアメリカの研究によると、2016年と2024年に亡くなった成人の脳・肝臓・腎臓を調査した結果、すべてのサンプルからマイクロプラスチックが検出

特に、脳に高濃度で蓄積されており、約1.5倍に増加していました。これはなんと大さじ1杯分のプラスチックに相当すると言われています。

ナノサイズのプラスチック粒子は、呼吸や食事を通じて体内に入り、血液脳関門(通常は有害物質の侵入を防ぐ仕組み)をすり抜けて、脳組織内に蓄積する可能性があると考えられています。

さらに注目すべきは、認知症を患っていた被験者の脳には、そうでない人の最大10倍のマイクロプラスチックが蓄積していたこと。まだ因果関係までは証明されていませんが、神経系への悪影響の可能性があるとして、今後の研究が期待されています。

【出展】
– Nature Medicine” Bioaccumulation of microplastics in decedent human brains

マイクロプラスチックが女性の体や胎児に与える影響

女性の体や胎児

2025年1月16日に学術誌『Archives of Gynecology and Obstetrics』に掲載された研究によると、マイクロプラスチックへの曝露が女性被験者の卵巣機能に重大な影響を与え、ホルモンバランスを乱し、妊娠率の低下や不妊のリスクを高めることが報告されました。

さらにいくつかの研究では、MPsが胚の発生や胎児の健康に悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。

ただし、これらの報告は複数の研究データを基にしていることから、今後は各研究の裏付けや、メカニズムの解明のためにより詳細な研究が求められています。

【出展】
Springer Nature Link ”Impact of microplastics on female reproductive health: insights from animal and human experimental studies: a systematic review

マイクロプラスチックが生殖・消化・呼吸器系に与える影響

人間の呼吸器系

2024年12月に米国カリフォルニア大学(UCSF)の研究チームは、マイクロプラスチックが生殖、消化、呼吸器系の健康に害を及ぼす疑いがあり、大腸がんや肺がんとの関連も示唆されていると発表しました。

研究者らは、大気中に放出されたマイクロプラスチック粒子の吸引の悪影響についても言及しており、ある研究によると、アメリカ人は年間39,000~52,000個のマイクロプラスチック粒子を摂取しているとも推定されている。

研究は主にマウスなどの動物のデータによるものが多いことから、今後はさらなる健康への影響を調査する必要があるとしています。

【出展】
New York Post “The hidden danger in the air that can cause infertility, colon cancer and lung problems
– Environmental Science & Technology ”Effects of Microplastic Exposure on Human Digestive, Reproductive, and Respiratory Health: A Rapid Systematic Review

マイクロプラスチックはなぜ減らない?

私たちの身近で使われるプラスチック製品

プラスチックの廃止が難しい理由

マイクロプラスチックの大半は、私たちが日常的に使うプラスチック製品が自然環境へ流出し、時間をかけて微細化されたものです。

プラスチックは素材として非常に優れていることから、今や私達の生活に欠かせないものであり、食品衛生や医療、交通から電子機器まで、さまざまな分野で活用されています。世界ではプラスチック廃止の意見もありますが、代替製品の開発や流通が難しいという課題もあります。

観光地の「ごみ箱不足」によるプラごみの自然流出

さらに、観光地等でのごみ箱不足によるポイ捨てなども大きな一因となっています。

特に日本では食品包装などで多くのプラスチック製品が使用されていますが、観光地でのごみ箱不足や、清掃の人手不足などにより、ごみのポイ捨て増加が問題となっています。こうした日常の小さな問題が、やがて海洋汚染という大きな問題へとつながっていきます。

そのため、このような課題対策のために「適切にごみを回収する」ことが今や社会的にも求められているのです。

企業や自治体によるマイクロプラスチック対策の事例

プラスチック燃料ボイラーによる再資源化

e-pepシステム
プラスチッククリーンエネルギー化システム e-PEP

こうした中、事業者が排出するプラスチックごみを自ら回収し、「エネルギー資源」として再利用する動きも進んでいます。たとえば、廃プラスチックを燃料化し、ボイラーや工場用熱源として活用する「プラスチック燃料ボイラー」はその代表例です。

このような循環型の資源利用モデルを導入すれば、廃棄物の量を減らすだけでなく、化石燃料の使用量を下げることができ、事業者が求められるカーボンフットプリントの低減にも役立ちます。

スマートゴミ箱やごみ圧縮機による街ごみの削減

IoTスマート圧縮ゴミ箱Reebo-リーボ(TOP画)
IoTスマート圧縮ゴミ箱 Reebo

マイクロプラスチックの元となる「街のごみ」を減らすための取り組みも重要です。

たとえば、IoT技術を活用したスマートゴミ箱は、ごみの蓄積状況を自動検知し、回収タイミングを最適化。観光地や商業施設でのごみ溢れを防ぎます。

さらに、ごみを自動で圧縮するごみ圧縮機を導入すれば、ごみ袋の使用量や収集頻度を削減でき、街の美観維持やCO₂削減にも貢献できます。

個人ができるマイクロプラスチック対策の事例

プラスチックごみの回収活動に参加する

まずはプラスチックの使用を意識する

普段、何も意識せずに使い捨てプラスチック製品を使っている、という人は多いのではないでしょうか。

マイボトルやエコバッグの活用、詰め替え商品の利用など、私たちにできることは数多くあります。重要なのは、完璧を目指すことよりも「できることから少しずつ」行動に移すことです。

毎日目にするもの、使うものを変えるだけで、マイクロプラスチックの発生を減らす一歩になります。

回収・分別の「正しい知識」を持つ

「プラごみ」=「プラスチック製品」ではありません。たとえば汚れた食品容器はリサイクル不可、ラベルやキャップは分別の対象など、正しい知識がなければ分別しても意味がない場合があります。

自治体のルールに従った分別と、リサイクルへの意識を持つことが、マイクロプラスチック問題を根本から減らす大きな鍵です。

まとめ|マイクロプラスチックは私達の体に関わる「身近な問題」

海辺で発見されるマイクロプラスチック

ここ数年の研究で明らかになってきたのは、マイクロプラスチックがもはや「海の問題」だけではなく、私たちの体の中にまで入り込んでいるという事実です。

ご存じの通り、プラスチックは今や私たちの生活に欠かせないほど、便利で必要なものです。プラスチック自体が悪なのではなく、問題は使用後に適切に処理されないことにあります。

だからこそ、「使って、捨てる」だけではなく、「使って、回収して、有効活用する」というサイクルが必要不可欠です。

そのためには、企業や自治体によるプラスチックリサイクルのスキームや、技術の導入。そして私たち市民一人ひとりのライフスタイルの見直し。どちらが欠けても持続可能な未来は築けません。

今こそ私達ひとりひとりが考え、行動を起こすときです。

プラスチッククリーンエネルギー化システム 「e-PEP」とは?

e-PEPシステムとは、使用済みプラスチックをその場で燃料化し、そのままエネルギーとして利用できる全く新しいエコリサイクルシステムです。

事業者が排出したプラスチックごみを発生元でリサイクルすることで、廃棄物処理にかかるコストやCO2排出を抑えながら、ごみを出さずに環境保護にも貢献します。

詳細・カタログは以下のページからご覧いただけます。また、お見積はエルコム公式サイトよりぜひお問合せください。

マイクロプラスチック人体への影響2025

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